カンモン・クウガ 01

5563 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 13:31:16 ID:y9v7d7QQ
初心者です。すこしお借りしますね
5564 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 13:32:38 ID:y9v7d7QQ


                              ___,,,.....,,,
                       ,ィ三《!三三i . `§.ミ、
                          ,r'三_,..rx匕三トミt、§  .ム
                         /三r'三fゝ'ヾ三i   §ミt、ム
                    /三/三三三__ニ三ュ_  §  .∧
                       /三/三三r'´  ` ヽ三ム§   ∧
                  〈三/三三/      ' ,= %三三=',
                       ∨三∠У .〃:::::tャ、  ヽ‰ヽ三三            ネクロファジー
                       Ⅴ:{三,' /::::{{::_,}}:ハ::ヽ ヽ〃ヽ三ム            蛆喰らい、ねえ……。
                        Vfヽ_' ∧{ ̄¨ ,、.ノニ7ゝ',"  .}三ム
                    / ハ f .r::ヘマ:::::ヽ、_/,イノ  .j三三
                        〉   .く ヽ::::〉r⌒ィ'´丿> 彡 !三三
                    l ,ヾ==/'''/ ノ.⌒´      /∨ニ
                    f ,;'  マz、  `≦ l. _ノ  _,/   ∨=
                        Lミ ノ ◯   ≧ ̄< ̄     ∨=
                          ̄ {::::::::{ }  >  ! ..\ .m∩ィ´三
                           ` W.r:j;ヘ   |   ゝ,--‐'三三
                         ノ三!.} ヽ  l     jニ,三三三
                            /三ニ, !  ヽ !    '三,三三三
                           /三三=!   `j   ,'三;三三三
                           マ三三リ}    ′  ,三リ三I三I三
                           ゝニ孑j}.}   '    l三'三三三三
                            ∨rjrj}}  /    !=,三三三I三
                             V三{{       lュ,三三I三三I
                             Vニ.廴     ,'7,三三三三三
                              V 三三ヽ_ノ .,三三三三三
                               ∨三三〈三=! 弋三三三三'
                              /三三ニ{三ニヽ
                              f三三三代三ム
                             弋三三才

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  システムメッセージ
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┃棺桶を背負ったマスク男を視線で追いながら、先日、カンモンに来たばかりの男は、ぼんやりと手元の安酒、スカベン
┃ジャーになるよりもずっと前、道端に落ちていた未開封の瓶を水と間違えて呑んでから気に入ってしまった決して旨い
┃とは言えないそれを酒瓶からちびちびと舐める様に口に含む。
5565 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 13:36:19 ID:y9v7d7QQ


         /><                         ><          あー……。
         /><  .><                     /   ヽ
       />< >/    ><               /     | / ̄`ヽ
       />< >/           ><        /    j:..レ       〉 _
       >< >/              ̄ ̄ ̄ ̄ |⌒   /-./    .//  ヽ   いい加減、潜らなきゃなあ……。
              >{<                    |    八/ ミ  ./Y    .}__
                  ><                  |⌒Y / ./    ./ |     ハ `ヽ
                                   乂/ノ ./    ./ .八.  ∧
                    \                 { ./⌒Y /  /    / }
                           \            圦乂.乂/ ./    / /
                            \            `¨¨´  //⌒〉/ /    /
                             \                 弋辷乂 .//⌒〉/
                              \                    八乂/ノ


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  システムメッセージ
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┃酒臭い息を零しながら、男は上を見上げる。視界に映るのは、染みのついたコンクリートの天井。
┃口から溢れるのは倦怠感に塗れた面倒くさくて死にそうな声。

┃男は四級のスカベンジャー。今はスカベンジャー組合の隅で仕事に行く他のスカベンジャーを酒片手に眺めているが
┃別に浮浪者ではない。宿もとってある。貯金も十分ある。
┃ただ、働く気がしないだけ。

┃それでもどうやら危機感は抱いているらしい。
┃男は、ネクラファジーって儲かるのかねえ……と新たな働き口として上げ、少し考えてみる事にしたようだ。
5566 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 13:41:08 ID:y9v7d7QQ


                   ,、
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                     / .ト、ヽ \:.\_\\/:././ ̄ ヾ、|    |:/
                     |  \ヽ〉イヽ/:.:V:.:.ハ:.レ' ト、 Θ k___/
               | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /ニ`Θ.l:.:.:.:.:.:ヽ:<\ヾシ ィ7 L:./',
               |_____/ ̄`ヽ、`´:.ヽ-イ:.{Θ`¨wwwァ':.:.:.\_',___
                       /     ├、イ^スヽ⊥,-‐-v' ̄>、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
                    |  /7ー---l ア:レ':.:.|:.,-‐≧¨`ヽ、:.:...>---、――‐'
               ___   \ヾ__/__7:.:.:.:.:.|:.|  |__):.:.:.:.:.\    ヽ
             //⌒ー==、     |:.:.:.:.:.:.:.:./>--^ヽ:.:.:.:..:.:.:.:.:.',θ r=|
                |:.|      `ー--r‐L:.:.:.:.:.//   (`ヽ:.:.:.:.:.:.:」ー--'´
             ヾ@        /_  ̄T ´     \Θ`<
                          /:.:.:.:.:.ヽノ.       __\:.:.:.,-=-、
                      /:.:.:.:.:.:.:./       <¨ヾ/  _」
                    rイ ̄ ̄ ̄|          ̄ | θ/   \
                    Y===、 ソ             ̄`ー--‐'
                    /    〉'
                    `ー―'


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  システムメッセージ
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┃この男は元々、東京の方で活動していた三級スカベンジャーチームの一員だった。
┃が、ある日、遺跡内でチームは何かに襲われ、全滅。

┃大規模なチームで、その日、男が体調不良を理由に休んだとしても潜るには十分な人数がいて、戦闘用自動人形
┃に警備ロボットまで連れていた。その上、四級でしかないはずの遺跡だったというのにも拘らずだ。
┃実際ならオーバーキルだった。
┃そのはずなのに。
5567 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 13:43:32 ID:y9v7d7QQ


     /     .、 . /     .,./〃 .,i'゙l | .l リ  !  !  .|   リ .|  リ.}   |   {゙.!.,    ,/     .ノ ,!‘  !    /
       / ./ ゙´      〃 /  ,/  ! .l !  / .i.|  :!    .}   .|   l   | |" !  ./      ) ,{  イ   /
      / 彡'         " /  ,/  .i'| .| .| i|/  l}  {   , !   }   l  .,i/ .|  /        } ./ ,! .}  /ソ
    ′     ,  ,, ッ,..---/゛ /,i../ .| .!/ l    ||  ||  ,{ l    !    !  .|   ! /        | l jl.ノ  ./ ィ
      /   / i!r'" ´   /  ルイ/.,/.! " ./ .,   .|゛  .||  /!′   イ  l !  .|   {          リ l   } ノ゙ /
     〃 /  l″    /   ./  l./ : {  / li  i .{    ! ア    勹 i].!   /.l  ,!             _ノ    l″/
    〃  l  ."   .,il./   ./l,  l  .,! .! l゙.l |''リ   .)  l    | ,./'l,!   l | l           )′    ル1
    l゙  /      ./    ,./ . |  l      ノ .∨ {    |  .|   .l∧/ /   .! l イ゙             メハl      }
     /.,ェ  .!,从    / .、./l  ゝ    {    .l/|  l  !l゙       l  .,J l /              ゛ }     /
     レ l  ル'      / ,.,!./   /    メ       |  !l l゙゛      /   l " ,|/                l   .,iリ/
        l. ../      . ( l り    l゙  ,、/     l  l/      /   /〃 ll゙             │  ,///   /
      / ./      ./ .!    .l   l,゙'゙ ,i'.l .i, l  |l゙  .!    )    ! ./              }   テ   /
      / /       l゙ 、|      l   ) ./  ! リ/   l゙  .!   /    ./ /                 ル |      ./
    / /         iンl".!  /ヘ,l   .}/  l  !    l   l゙   /    ./              l゙  / |ノ      ./  /
    / /        l゙ !  ! .リ!.!    「   l゙ J    l゙  i′ ./    ,/ .,iト            i'!  }|       / ./
    " /,イ       ! .l  !  l.!    、 !//    l゛  /  ./   ./ .//        从イ { ソ        / . /
     l// ./|     ! ││  リ     .!| lゞ.!      │  ./    / / ,!       /` ノ .l゛       / . /
    / .!/゛l゙    .,/  l l        !.! " .l      /  ./    ,ll゙./ ./       │ ./ . /      / . /
      〃 !     (    .} |     ,i′,! し_/        .l゙ ./     ./ム /           } /  /      /  /
      il′ l゙    /   }  .l.l    ,i′ { ´.!      .l゙ ./       / ._l゙       /./  ./     /  /      /

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  システムメッセージ
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┃遺跡からは、誰も帰らなかった。

┃警備ロボットや常人の手では無いらしい。死体は原型を留めておらずに、装備も何一つ残っていなかった。あったの
┃は壁や床に焼き付いた人型の焦げ跡だけ。
┃そもそも、その遺跡に動ける様な警備ロボットは居らず、たまに住み着いているミュータントにしても物理的な攻撃方法
┃しか持っていない筈だった。

┃当然、調査の手は入ったものの、何かを見つけるどころか何も帰ってこなかった。二回目も行われたが、結果は変わら
┃なかった。
┃そうして、遺跡の等級は跳ね上がった。
┃ニ級、並なら侵入どころか組合で手続きを取ることすら出来ないクラスへと変貌してしまった。
5568 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 13:45:05 ID:y9v7d7QQ


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                         |;;;;;;;|:::          ヽ;;;;;;'i:::
                       ,|;;;;;;;|:::           ヽ;;;;;;'i:::
                      ,l;;;;;;l'::             ヽ;;;;ヽ:::
                      r';;;,;/::               ヽlllヽ:::
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                     /^'l'::
                     l;;;ノ::


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  システムメッセージ
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┃しかし、男にとってはそんなことどうでもよかった。どれくらいどうても良いかと言えば、道端で餓死寸前の
┃子供の前で熱々のホットドックを食べている間に、子供が餓死するくらいにはどうでも良かった。
┃人間死ぬ時は死ぬ。それが何時何処でなんてわかりはしない。
┃いい奴らだった。気も合う仲間だった。二度と巡り合えない程度にはいい奴らだった。

┃それでも。
┃どうでも良いと男は断じる。もう終わったことである。思い出しても意味が無い。
┃男は間違いなくそう言うだろう
5569 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 13:45:09 ID:6Hn8X.oM
ゴキか……
5570 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 13:46:20 ID:y9v7d7QQ


                                     , <  ̄ ̄>、
                                    /        \
                                 /            \
                               ′            ヽ
                               |              }
                               |             ノ
                                /¨≧s。.     .。s≦ ̄>、_
                              , <ヽ    `¨¨¨¨´     。s≦`ヽ
                           /             > ´     ヘ
                             /                      }、
                           ,ィ           --─ '' ´        >、
                        { 、   \                     , -、/
                            ヽ!\   ヽ              /   /: : |
                         | : : ヽ                /  ./: : : : ヘ
                          !: : : :/ヽ       __..> ´> ´!: : : : : : :ム
                            /: : : /  ` <_____.。s≦ マ ム: : : : : : : :ヽ
                        /: : : /      }: : : : : : : : : : : {   マ ム: : : : : : : : ム
                          /: : : /      i }.:: : : : : : : : : : :',    ', ヘ: : : : : : : : ム
                      /.:: : :,'         }ノ: : : : : : : : : : : : マ   }  ',: : : : : : : : :ム


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  システムメッセージ
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┃などとまあ曰っているが、この男の死生観はそんなに乾いているのか? それが本音か? と問われればそうではな
┃い。
┃この男は強がりだった。誰かが自分に干渉してくるのは嫌がる癖に、一人ぼっちになると泣きそうな顔をする。

┃そんな、寂しがり屋で子供のような男だ。
┃故に、男はこんな風に自分を誤魔化すしか出来なかった。弱音を吐く相手はもう居ないから、涙を堪えて、何も気にし
┃ていないふりをした。またソロに戻っただけだ。と強がってみせる。

┃男は適当な話題で過去へと目を向けないようにして、直視しないように目を逸らした。
┃そうでもしないと男の心は折れてしまうから、彼は過去に背を向けて、今を過ごす。
5571 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 13:50:24 ID:y9v7d7QQ


                           / ` ‐-  ._  ヽ {/
                           }        `ヽ  }
                           /  ` ‐- 、  ヘ /        グゥ…………。
                           ヽ >、__  \ノ
                           /.:::::::::::::::`ヽ _`)
                          /‐ -  、:::::::::::::|
                         /____     ` 、:::: l
                        /.:::::::::::::::::::` 、   ヽ |
                     /.::::::::::::::::::::::::::::::::. \ ノ|                   …………腹減った。
                      /´ ̄ ̄ `   、:::::::::::::::::::::!
                    , ´ ̄ ̄ ` 丶 、`丶:::::::::::::|
                    /       r ┐ `丶 ヽ:::::::|
                   ' / ̄ ̄ ̄} } } f⌒) ヽ 〉.::,'
                  / コ r (`ー'´  '┐´  //:.::/
                 '  }_  ]-‐'  ¨¨7   //:.::/
                /  ト-'  /`-‐ .二イ  //.:::/
                  /{ノ / `‐ァ' └┐ //.:::/
                  ヽ_/    `{  { ̄ //.:::/


┏━━━━━━━━━━┓
  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃棺桶男が受付嬢と会話終えた時、眺めていた男の腹が盛大に鳴った。
┃そういえば今日はまだ何も食べていなかったというのを男は思い出した。
┃何か食い物を。と思うが動くのが面倒くさいという思考が勝ってしまい、また酒瓶を傾けた。
┃この酒も、現実逃避の一環であった。分かりやすく、自分の思考を鈍らせてくれるこれに男はここ最近、頼りきりだっ
┃た。
5572 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 13:53:03 ID:y9v7d7QQ


                                _,.、,,v.,xェ、
                               t'    .,ラ=--ァ
                              __,.xェ'ェ、t  ,,..ィ'ヘ二ノ
                         ` ーァイ, ーv''ー'_, }! ゝ
                                く ミ t,、  、Y'ハi ,ヽ- .,_
                                ゞ-`゙、 , ,! ,.ミ゙  `ヽ `ヽ、
                             ,.xz!、ヾー==',  , rァ-fヽ'}_}
                            _r'' ;  `゙ーァ'",ィ ミ r〈 、ヽYノ ヽ
                           ノ ミ  r ,`゙    ミ ニ}ー-、、f 、ミヽ
                           f'  {  '彡,yw ri゙  ゝ`Y、 ゞィ゙  ミ
                         〉v /,    ゝ, _  ,. ゙Y`}ー-、_,.ミ゙
                           {  ゙i 〃,  、、 " .,, "イ,ィ'
                        ゞ,,.. ゞ'' ..,,ミヾ  ''" f=、
                          /f' 〃 ,ゞ.,  ,{   ,    ゝミ=ー、         ……あれは、流石に喰えないな。
                          {/  /v   "' ,.ィ'ィ 、 r !   ゙ヽ
                            { rイ i, ,   i,    ミ  "     ミ
                           ∨    {  ゞ   ,ミ゙        ,ミ
                          _/     ゞ、、  ミ`           ミ
                          }       ヾ、ミ゙     ミ   ア
                          {            ゝ        ノ
                       Y         ヽ {      {
                           ゞ--、,_,  ゞ''   ∨ 、     |


┏━━━━━━━━━━┓
  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃それから、棺桶男とすれ違いで入ってきた羊へと今度は目をやり、男は空腹のあまりにそんな事を呟いた。
┃次いで、羊でも話す二足歩行は流石に勘弁だなと苦笑を浮かべる。
┃受け付けに向かうもこもこを眺めて、思い出した。
┃そういえばあれもネクラファジーだったか。
5573 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 13:59:15 ID:y9v7d7QQ


                              l \   /::/::::::::,:::::::::::ヽ /l
                              ',   \__:::l:::::::/::,..--_、:/  }
                               \/三ミ、::_ /,イ、/   /.、
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                              /:::::::::::;::::::i:::::::::::::::::{::::、:::::::::::::::\、
                        ,:':::::::::::::::::{::::::{:::::::::::::::::l、:::、\:::::::',:::::ヽ、
                          /:::,:::::::::|::::::|::::〈:::::::::::::::::{イ ̄、:!、::::i:::::|::{:::.、
                            / イ:::::::::::{::::::|イ´\_::::::::::| ヽ! リ 、:l:::::|:::}:::::::.
                        |:::::/::::::、:::{ _ \\:{ ,ィチ斥下,::::|`::::::::::::.
                        |::::||::::::::ル'イテ弍ミ   ` 弋zソ  从ト,:::::;:::::,:::::.
                          八:::{l:::::::::圦 弋zソ   ,       lr.,/:::::l::::::::,::::::.
                             ヾjハ、r、!、               ;-'i:::::::|::::::::}、:::l
                              /:::::,ヽ、_ハ    <  ̄ ソ   人::!::::/:::l:::::| l:::!
                          /:::イ::::::::::込、     `   ´   /:::::::|::/:::::j、:リ l:/
                             /´  |:::::::::::::::::::::>     _  イ::::::::::::j/:::::/ / /
                          /::::::::::::/::::::::::::::l     |::::::::::::/:::::/
                          ,':::::::::::,イ:::::::::::_}      ` ̄777―-- 、
                             /:::::::://-‐77{ ___        {//l  / ̄`ヽ
                        /::::://´  {//!   `      ///| / =´ `ヽ }
                             ,::/{ ̄ ̄`ヽ、//\      _,////='´     \


┏━━━━━━━━━━┓
  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ネクラファジーであることを自称しているとかなんだかんだ言ってたな。
┃この前、誰かが言っていたことを男は思い浮かべた。
┃ネクラファジー……、まあ儲からねえよな。それに面倒くさいのに絡まれるのも嫌だし、やっぱ、普通に潜った方がマシ
┃か。
┃と、男は納得して、その思考に区切りを付けた。

┃受付嬢と会話する妙にハードボイルドな空気を纏った羊を横目で見ながら、男は酒瓶を傾ける――が、唇を濡らす液
┃体はない。伝わってくるのは冷たい瓶の感触のみ。
┃酒が切れた。男は思わず溜息を零す。男はさっきも言ったように金が無いわけではないし、アル中になった覚えもない
┃(アル中は皆こう言うが)。
5574 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:00:47 ID:y9v7d7QQ


                   _r=、                /  i |  r:::| ||   |i    /く
                 __ヽ\ \_              ∧   | | (:::ト| ||   ||   ,/:::ノ 7
                〔 __)<\ ト、               /::ノr::y|、 |  ´'| ||  /ヽ /.'´ /
                 ヽィ⌒ヽ\\:i:i:、          {ニ..^ゝ::/ |    | ||      //  /
                 〔:iゝ‐-、ヽ:\\:i:ヽ   _     ノ::::::〕  | |.、 | ||    .//  /
               / ̄`)、_ `ヽ:i:i\.>:i:L /Xゝ\_/::)`¨    | |::)  | ||   //  /
               ヽ ̄ 〕:i:i:iー':i:i:i:i:i:i:i:i:/ヽ'/////,ヽ_ ̄\   | |   .| ||   /,'  /   .∧
                 ̄``<:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ヽ/ ̄ ̄ ̄     \ | |   .| ヽ、 /L._/    ∧
                     `ー、:i:iく / /   i | l  il  `<  .|  <⌒>::/::ヽ ,:::、 ∧
                         ヽ/ / /  | | |  リ     ` <  } | |::wV/ー' _,ノ
                           ヽ/ />   ′            `< | |:::廴ィ::,<:::)
                       ヽ// ,______j          ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                        / /\'/////,//.:)><  / /  〃
                          (__/-   \__/ /^}:::::)r::'::|><  / ,′  |
                             \-‐     //⌒.:/ /《 ̄ ̄><   /
                              \‐-     |:::> r::/    ̄ ̄} || ></  /
                               `ヽ    |´t::f::/      《 》、    ><_
                                  ー/トヘ/丿         ∨ \      ̄
                               /::){/     }         \
                             /´ ̄/ _ィニ三|   |三三≧_、    \


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  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ただ、手元が寂しくなるとなんだか虚しくなる。それに現実から逃げられなくなる。
┃だから、彼は上着のポケットからくしゃくしゃの紙ケースを取り出すと巻煙草を一本出し、咥えた。乾いたペーパーに
┃唾が少し染む。

┃……ライタ―は…………。

┃少し懐を漁る見当たらない。宿に忘れてきたのだろうか。服のポケットを全て漁る。無い。苛立ちが募ってくる。
┃そうしていると。
5575 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:02:07 ID:y9v7d7QQ


                                        ト、
                                         )
                                       /し'
                                      /::::ト(
                                     lJ:::::::)`ス
                                     ヽ::/´
                                      |:l、
                                   _,.ィ `゙゙ `ヾ
                                  ⌒)ノ
                                   (_
                                     /´ヽ
                                       {  i
                                      |  ',
                                     |   ',
                                         l    ',
                                       l    ‘,
                                    l     ,
                                      l     ‘,
                                    ,.-f⌒` ー- 、   ',
                                |八、_ノ    丶、ヽ
                                 , -‐|  \_      `¨丶、
                              {  |    〈  ̄ \       ',
                             |  '、   \/  }\    ',
                               /',   \  -、 ヽ /      ヽ
                             {  丶、   \ ヽ.)/        }
                             ',     丶、 `¨T/            !
                              丶 ..,,_ ` \_.)ノ'           /
                                   l` ー'  |         /
                                  l    八        /


┏━━━━━━━━━━┓
  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃火が差し出された。ライター、ではない。直接指先に火が灯っていた。細く、白い、整った女の指。こんな吹き溜まりに
┃居るような人間の指には見えなかった。
┃ESP、か。と特に驚く事無く男は、視線を持ち上げ、指の持ち主の顔をみた。そこには、優しげな雰囲気の綺麗な女が
┃いた。目が合うと男に女は微笑した。
┃しかし、男は、その微笑に寒気しか覚えなかった。額に汗が浮かんで、背を冷たいものが流れ落ちていく。
5576 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:04:33 ID:y9v7d7QQ




                           ,ノ        ,,   -‐
                         /     _  -‐
                            ,/    ,  '´
                     /   ,/
                          /  /
                    /  /.       __
                    l  ノ.       / .ヽ
                         / /        l.   ',
                     / /     .,-‐、 l _ _ }
                        ; /     ∠,,,,,.」 -‐、  !
                   !;_,, -‐''"", .-‐'⌒ヽT  l
                   ゞ-‐''"/   __ノ l   !                   あ、あぁ……ありがとう……。
                     γ   / !      ',
                           ヽ   ´L_⊥ -―---' -<
                            l       i      ,)
                            ゝ   , -― ' ´ ̄ ̄  ̄ヽ
                           l         _ ,イ:
                        l、  _ -‐' ´ !
                             l \.´  !    j
                           l        ノ



┏━━━━━━━━━━┓
  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃酷く不自然な声が出た。動揺が丸出しで、煙草を支える指先が震える。まるで初めてを前にした童貞のようだった。
┃巻煙草の先に小さな火が灯る。特徴的な匂いと紫煙が立ち上る。男は落ち着くために、吸い、吹かす。けれど無意味。
┃心臓は早鐘に打ち鳴らされる。
5577 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:06:44 ID:y9v7d7QQ


                                    <Y r'//┤、
                                  >'ー-、_i_i,,!. -'´rヾ'y
                              !ーr`     _,, -t/トrヽ
                              iミ -_;;; 、 茫示 i彡、ミ`ヘ
                            ハミ,"衍}   ゞ斗 Y リi`ー` \
                             ゞ:,, ̄  i、   ,iイ 「     ヽ
                                   i! ハ.、 ー==' ,イi'  ,i!`ゝ ,,、  \
                                   li  ハ i ー ´ l |  i!   ゝ、   \
                                   リ  ハj     `|  ハーt- 、 \
                            , ―i!    !、   .i|   ハ } / }i.ヽ
                               γ  ヘi!   .iヘ ` ´ i|   ハ }∧/ }.} 3\
                               /   ヾ    i .ヘ   i l   .ハ} / } } } 3 _
                         ,/>< |    !cヘ  ! !    ハ /// 3 ̄
                              ハ_ ''ー''|    {εヘ i 3、   .}´
                            }ミ三二{    i!ε ∨ 3 }ri  ,}
                         しuuuuui | { 、i! ε.ヘ3 !'}, / ,}!
                          |   | ト\ i! } ̄ ̄To ̄}/| /
                              }   i }  ヘ!` 三 |o =  '}
                           リ   ! }   二 三 |o    }
                            i!   i./ ー- ..,,___|_,, -!
                               i!   /  /  /  ! ||    ヘ


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  システムメッセージ
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┃今度は、女はにこりと笑った。しかし、男には得体の知れない何かに見えた。紫煙を掻き消す程に、濃い、噎せ返りそ
┃うに成る程、きつい血の臭いを嗅いだ気がした。
┃幻臭か、いや違う。男は確かに血の臭いを嗅いだ。
┃男は素早く立ち上がると、女に背を向け、そこを後にした。あの女には関わらない方が良いと思ったからだった。
5578 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:09:09 ID:y9v7d7QQ


                               /.:.:.:.:.::::::::::::::::::厶=-‐-.、_
                                 /.:.:.:.:.:.::::::::::::::::/.:::::::::::::::::| ハ
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                                  l.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::..<´ |主  }ト、
                                \.:.:.:.:.:::::::::::::::::/   \'「 `ヽノリ.::',
                               ` ー一'´ ̄      ヽー彡'.::::::\
                                                 `ヽ.:.::::::::::::丶
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                                              ∨/.:::::::::::}
                                                   V.::::::::::::::ヽ
                                               〈.:::::::::::::::::::}
                                                  Y.::::::::::::::入
                                                     ` ー=≦∨〉
                                                 }主}`ヽ/
                                                  j主j_ ,ノ|
                                                    /ー‐ヘ.ノ
                                                {ー‐彡'


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  システムメッセージ
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┃あれは、ダメだ。

┃そんな思考が足を急かせる。何時の間にか、シャツがびちょびちょになるほどに汗をかいていた。
┃組合から外に出て、足早で道を行く。道行く人の群れを掻き分けて、先を急ぐ。
┃宿への近道の路地に入る。転がっている空き瓶を蹴り飛ばして、思わず走り出した。
┃早く宿に帰りたかった。飯を腹いっぱい食って、シャワーを浴び、キツイ酒を呑み干して、ベッドで耽美な夢に、過去の
┃追想に、楽しかった頃の想い出に耽りたかった。
┃男はそう思い、道を駆けた。
5579 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:12:03 ID:y9v7d7QQ


                                           ,/i―- 、
                                           /ノソミミ ヽ ヽ.
                                        / ノソ\>-``ーィ
                                          |∠ソミミソ_  _|
                                          rl/| riイ'´弋ヌ` 'tイ
                                       i l } トi;,   、 j./
                                      リ i | ハ :,、 ー/
                                         リ  i i  ハ `T ´|、
                                         {  ,、 i   ハ_ _i、 ハ
                                     γ⌒ ヽ.,!   ハ  i  ハ
                                   /    ∧   ハ∨i  ハ
                                       レ  ,  / }   i ∨l! ハ
                                       |/ / ///|   !i .i!.l i ハ
                                       }/ / ./ .} i , } i ゚ l i  }
                                      /_ 、..,,_/  }, },}.リ l |} リ
                                      ~| ''ー- t'  |.| ノノi .!-リ /
                                   リ   /~~~~~リソノ '三三川


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  システムメッセージ
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┃だが、彼の前に女は立ち塞がる。

┃情けない悲鳴が小さく零れた。後退りする。もう少し走れば宿だというのに、その道は塞がれている。背後に逃げる?
┃無駄だ。一瞬で追いつかれる。
┃男の本能は己とあの女の間にある隔絶した性能差を感じていた。あれは、こちらの全力に悠々とついてくる。
┃外見こそただの若く、綺麗な女。しかし、中身は間違いなく別物だ。
┃男が日々、遺跡の中で培ってきた直感が、観察眼が、察知能力が警報を盛大に上げる。
5580 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:15:50 ID:y9v7d7QQ


                          <Y r'//┤、
                        >'ー-、_i_i,,!. -'´rヾ'y
                          !ーr`     _,, -t/トrヽ
                          iミ -_;;; 、 茫示 i彡、ミ`ヘ
                        ハミ,"衍}   ゞ斗 Y リi`ー` \      逃げちゃうなんて、酷いじゃない。
                         ゞ:,, ̄  i、   ,iイ 「     ヽ
                         i! ハ.、 ー==' ,イi'  ,i!`ゝ ,,、  \
                         li  ハ i ー ´ l |  i!   ゝ、   \  久しぶりに会えたのに、
                         リ  ハj     `|  ハーt- 、 \
                        , ―i!    !、   .i|   ハ } / }i.ヽ     そんなことされると傷ついちゃうわ。
                     γ  ヘi!   .iヘ ` ´ i|   ハ }∧/ }.} 3\
                     /   ヾ    i .ヘ   i l   .ハ} / } } } 3 _
                     ,/>< |    !cヘ  ! !    ハ /// 3 ̄
                    ハ_ ''ー''|    {εヘ i 3、   .}´
                        }ミ三二{    i!ε ∨ 3 }ri  ,}
                     しuuuuui | { 、i! ε.ヘ3 !'}, / ,}!
                      |   | ト\ i! } ̄ ̄To ̄}/| /
                          }   i }  ヘ!` 三 |o =  '}
                       リ   ! }   二 三 |o    }
                        i!   i./ ー- ..,,___|_,, -!
                     i!   /  /  /  ! ||    ヘ


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  システムメッセージ
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┃そして女から飛び出してきた言葉は、男の思考を上回ったよく解らない言葉。
┃何を言っているこの女は、わけが分からない。意味が解らない。
┃こんな女と知り合いになった覚えはない。
┃そもそも、なっていたとしたら忘れるはずがない。こんなにも濃い、血の臭いを纏った女を忘れられるわけがない。
5612 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 15:43:12 ID:y9v7d7QQ



            / ////∠'//"~     ヘベミ三レソiゝ、;ヽ
            ∨ //// /        ヘヘ ゙ミミ\` >;;ヽ
            《/.// .// /           ヘ ! ゙ミミ玄,´ソ〉;;i
            ///////./             ヘ! ゙ミミ〈ノソ〉;;!
              〈//////,/_       _,,,,,......,,,,_ |  ゙ミミ=ゝ、》;i
              /////<ノ;;~”'=;;,    ,r';"'~´_   `|   ゙ミ三〆!;;}
          〈/////i!,它t=、、ハ  {;;;;;x它==;.、  i!  i|r'〆 ソ/}
           \く/.ハミ( (ヒ・リ;、}   "4´.乂”ノノ'" {! ii ン///i
              ハ./州!`` '''´~   :: ``"''''¨´    .!、.r'´////{
            リ/ /;;i       .:::         ミ,,////川i
            {.ハ;;;;;;       i ::;;;.           /ソ/////川j
               {{ {,;;;;;;,     ヽ           ,;;;;;}i'////川 l.i     私、貴方のこと、ずっと探してたのよ?
             ハソヘ ;;;ヘ  ー-" ---     ./;::/ii'/////i i.川
              `ヾ!イト,ヽ  ` ー ´     ,,,;;´:::::,ハi/////./人川
                  }.∧ミミヽ、    , <;;::::::::::i!..////人从从川    研究所に居なくて、
              / ハ\.ミミ`;''''l彡;;;::::::::::::::::ノ /// ./ <川 i!
             / /  i! '´\ミ州ハ';;::::::::::::::/ /ノソ  /    ><    どうしたのか心配だったんだから。
              /  /  / I}  .}川リノ  ::::/ // {  ./        ヽ
               '  /  i!  ///./  ./>.//  ハ /
               //~"ヽ从从 ヽ,.//  {/ヽ  ./


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  システムメッセージ
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┃涼やかな美貌に浮かぶ、悪意なき、好意的な笑み。
┃しかし、男にはそう見えない。
┃対する男は理解不能な展開に挙動不審。酔も冷めてしまっていた。
┃また、わけが分からないと男は思った。
┃何が言いたい。何がやりたい。言葉は口から出て、空を震わせない。思考で留まり、伝わらない。
5582 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:23:30 ID:z84afZQU
見覚えの無い相手に一方的に追いかけられてるってのは実に怖いな
しかも格上っぽい剣呑なESP
5583 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:23:50 ID:REwlAfOY
なんだ純愛か(白目
5584 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:25:54 ID:y9v7d7QQ


                              _,,...,,,...,_
                          ,,..-‐''::::::::::::::::::::"''‐- 、.,_
                       ,-'''"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::``丶、
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   ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :: /           ̄ ̄ ̄ .・: 、∵ ̄ ̄ ̄ ̄
   :::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /                  ,;), :;.(;;;ヽ ”、 カ
   :::::::::::::::::::::::::::::::::::::/             :;.ノ;;) ”、、;;;;;    フ
   :::::::::::::::::::::::::::::: : /              : ”    ヾ     ッ



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  システムメッセージ
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┃どうにか口を開き、お前は誰だ――? そう、男は女の問に問い返す。

┃――ことは出来なかった。

┃男の脳髄に灼熱に熱された極太の鉄心を何本も突き刺されたような激痛が唐突に走り、女の声など聞く暇が無かった
┃からだ。
┃視界が真っ赤に染まる。甲高い耳鳴り染みたものが聴覚を支配し、己の絶叫すら聞こえない。
┃絶叫を放つ男の口からごろごろと白い何かが零れ落ちた。
┃歯だ。健康的な色合いの永久歯が根本から綺麗に抜け落ち、血塗れで地面に転がっていた。
5585 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:26:49 ID:OdUl1weY
うわ、念動で歯を引っこ抜かれた。
5586 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:28:35 ID:y9v7d7QQ
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
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痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
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痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛


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  システムメッセージ
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┃全身の皮膚を剥がされ、血肉を、臓物を小さな何かに咀嚼されていく。そんな痛みなんて言葉では生温いものが彼の
┃外側と内側には広がっていた。
┃絶叫は止まない。男の脳髄と体の全域を犯す痛みは彼が今までの生涯で味わってきた痛みとは格が違った。

┃絶叫と血の赤が路地に広がっていく。まるで人体模型の様になってしまった男の姿がその中心にはあった。
┃あまりの痛みに倒れこんだ男は、凄まじい形相で路地に転がる。女は少し驚いた様な表情を浮かべていた。
5587 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:33:03 ID:z84afZQU
カンモンがどんどん魔境と化していく……
5588 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:33:30 ID:y9v7d7QQ


                          ,/i―- 、
                          /ノソミミ ヽ ヽ.
                       / ノソ\>-``ーィ
                         |∠ソミミソ_  _|
                         rl/| riイ'´弋ヌ` 'tイ          覚えてない、というよりも
                      i l } トi;,   、 j./
                     リ i | ハ :,、 ー/                まだ起きてなかったのね。
                        リ  i i  ハ `T ´|、
                        {  ,、 i   ハ_ _i、 ハ
                    γ⌒ ヽ.,!   ハ  i  ハ          じゃあ、起こしてあげる。
                        /    ∧   ハ∨i  ハ
                      レ  ,  / }   i ∨l! ハ        貴方が起きて、私を思い出した時、また会いましょう。
                      |/ / ///|   !i .i!.l i ハ
                      }/ / ./ .} i , } i ゚ l i  }
                     /_ 、..,,_/  }, },}.リ l |} リ       そうね、待ち合わせ場所は――――。
                     ~| ''ー- t'  |.| ノノi .!-リ /
                        リ   /~~~~~リソノ '三三川


┏━━━━━━━━━━┓
  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃次に少し残念そうな表情を浮かべる女だが、痛みに絶叫し続ける男はそれどころではない。
┃暗がりへと意識が引き摺りこまれていく中、男の聴覚は女の声を何故か拾っていた。
┃耳鳴りと絶叫で何も聞こえないはずだというのに。
┃それに返事を返す事も、理解する間もなく、男の意識は完全にブラックアウトした。
5589 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:35:37 ID:OdUl1weY
発火、念動、精神感応、遠隔視を相当な精度でつかってやがる……。
5590 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:36:22 ID:y9v7d7QQ


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  システムメッセージ
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┃路地で目覚めた男は、寝ぼけ眼で周囲を見渡した。
┃その時、丁度日差しが路地に差し込んだ。目を細めながら男は、ここに逃げ込んだ時刻を思い出す。
┃確か夕方だった。けど、これはどう見ても――。
┃そう朝日。どうやら、男はあのまま気絶して、朝まで寝てらしい。
┃よく死なななかったと驚きながら、男は周囲を見渡す。そこには赤黒い血痕が広範囲に渡って広がっていた。
┃これだけ出血して、どうして死んでないのやらと呟いて、男は苦笑する。
┃それから、男は立ち上がり――そこで、気づいた。
5591 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:39:14 ID:y9v7d7QQ


                                   __
                                   :::::::::::::::::::`ヽ
                                  /:〃{::::::::::::::::::ハ
                                    :::::{ ゝ‐ 个‐'′.}:.
                                  {:::Y⌒ヽ 。Y⌒ヽ:::|
                                    Ⅵ: : : : l .{: : : :}::′
                                     r‐廴_」__廴 ノ/
                                 r'⌒ヽ  { r┐r‐ァ }.ハ⌒ヽ_
                              /⌒ヽ  \\マ} {//| |  |   `ヽ
                          /      ',\   `ー<:::://  .∧    ,
                         ′   -=彡} >‐r<::) ヽ   /  ',
                       「 ̄     _.ノ〃ヽ:::ヽ::}、`ヽ}/    |、    }       ――なんだこれ。
                       └=T ̄/  { | |:::し}し}::」」   }      .|:::>=イ
                              {:::/   乂 >─ ´   :|      :|:::::::::::∧
                            V乂    /       .人    /|:::::::::::::∧
                            ̄ `¨¨´ { ̄ ̄ ̄ ̄ /   ̄ ノ .!x=ミ:: ∧
                            |     { ̄ ̄ ̄ ̄厂 ̄ ノ /    ∨::}
                                \    廴___ r──r< ヽ     ∨
                            |::::>─  r──ヽ  ヽ } } }   _ . ´
                         r=ニ}─r<二 フ/::::: \__/=イ─
                         | }  l_.|== (く///::/::/|__{ :|
                         ゝ─イ:::::::> . __{〈:://::::Yノ
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  システムメッセージ
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┃何かよく解らないものに体が変わっている。

┃路地の右脇にある廃墟同然のビル、そのひび割れた窓に、恐る恐る視線をやった男は、映る自分の姿に、目を見開
┃いた。

┃そこに映っているのは、金色の角に、白い鎧の様なものを纏った何かの姿だった。
┃男は、恐る恐る手を動かして、ガラスを触れてみる。ガラスの中の何かは男と同じ動作を取った。

┃なんだよ、これ。

┃同じことをまた呟いて、男はガラスから顔に手をやった。手に伝わってくるのは硬質な感触。弾性など欠片もない、強
┃く硬い感触。
┃パニックに陥りそうになる。けれど彼の自制心がどうにか押さえつける。
┃パニックになってはならない。冷静にあるべきだと、彼は深く呼吸をして落ち着こうとし、同時に、あの女の言葉を思い
┃出した。
5592 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:42:20 ID:6Hn8X.oM
これ最後は雪山で殴り合い宇宙やるじゃないですかヤダー
そしてさっきのはもしやグロンギ……発火能力あるって事はおそらく……
5593 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:42:41 ID:YdBhQhy.
!!!?
5594 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:43:19 ID:OdUl1weY
うわ、ミュータント化促進させたのか。
5595 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:44:35 ID:y9v7d7QQ










                          ここの
                    カンモンの一番深い場所。そこで私、貴方のこと待ってるから。

                                 早く、来てね。









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  システムメッセージ
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┃男が気絶する寸前、女はそんな事を言っていた。頭にこびり付いて剥がれなくなったあの女の言葉を反芻する。
┃自分がこの姿になった原因であろう憎き女の言葉を咀嚼し、意味を探る。
┃深い場所。ここの深い、場所。
┃来たばかりの男も直ぐに理解した。少し前、ここの地下が騒がしかったことを彼も耳にしていた。
┃何組かのスカベンジャーのチームが全滅したというのも聞いている。
┃ここの地下には何かがある。男は確信し、同時に、想像を絶する地獄が広がっているというのを理解する。
5596 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:45:15 ID:y9v7d7QQ
修正


                          ここの
                    カンモンの一番深い場所。そこで私、貴方のこと待ってるから。

                                 早く、来てね。


┏━━━━━━━━━━┓
  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃男が気絶する寸前、女はそんな事を言っていた。頭にこびり付いて剥がれなくなったあの女の言葉を反芻する。
┃自分がこの姿になった原因であろう憎き女の言葉を咀嚼し、意味を探る。
┃深い場所。ここの深い、場所。
┃来たばかりの男も直ぐに理解した。少し前、ここの地下が騒がしかったことを彼も耳にしていた。
┃何組かのスカベンジャーのチームが全滅したというのも聞いている。
┃ここの地下には何かがある。男は確信し、同時に、想像を絶する地獄が広がっているというのを理解する。
5597 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:45:59 ID:6Hn8X.oM
まあ仮面ライダークウキになら無きゃ例のゴキ集団相手でも楽勝やな
5598 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:46:46 ID:7f7mULCQ
アバババ マイティ!
5599 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:47:30 ID:y9v7d7QQ


                                    ,,,
                              ,.f´(-──-  、 .)ヽ
                             ,f.l  ヽ、__/ヽ .ノノ ハ
                             / l,ゝ‐- 、  __   , .--'
                              ハ ./:: :: :: :: ::ヽ .゙‐' ,ハ:: :::ヘ
                           l  l:: :: :: :: :: ::ハ l .ハ:: :: :: ::.j
                              /ヽ l:: :: :: :: :: ::ノl .l.jl:: :: :: :: jl
                           ヽ/ ヽ、:: :: ::_ノ,-.Lil.ヘ_:: :: :ノj
                             ヘ ,> ’7r- '゙----.,_.>fヽ/
                              i´,く´ヽ ´゙'`i  /゙‐'´>ヘj       …………あの女、絶対に許さねえ……。
                             ヾl .ヽ、 ヽ -ィャ'、ノ ィ.´
                                 l; ; ; `ー── '; ;l--   、
                         , -─.',-‐'rノ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;ノ/  / `゙ フヘ
                      , .ィ.l    l  丶、; ; ; ; ; ; ; ;_, ィ.´ /    ハ //`゙ー‐- 、
                 , イ ´  f .ト   .> .、 `丶, , r ´ >‐'   _,ノ //        丶
                ハ    ./l ゝ- 丶 、  丶, Y/´_, >‐=ニ ´─'、 l,ト、         .ヽ
                ハ    ノ l/      `丶 .}.l.'. r ´        丶 .ヽ、       ハ
                  {  , .ィ´  j          `.l ´            ヽ、  >  、  _l
                l ´   /l               l                ヘ .ヽ 、_    ̄./
                ヽ <  .l              l                ヘ; ; ; ; ; >‐--',


┏━━━━━━━━━━┓
  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃それでも、向かわなければならないという強い使命感が男の背を押した。

┃ほんの昨日まで、うじうじと酒を片手に過去を追想してばかりだったのに、今の男の思考はまるでこの澄み切った青空
┃のようにクリアだった。もしかすれば、今までの人生でもっとも調子が良いかもしれないと男は、すっきりとした頭にそん
┃な感想を抱いた。

┃この体と、この強迫観念に似た使命感。
┃人体実験でも食らったのか、もっと他の何かか。兎も角、碌でもないことに巻き込まれたのは間違いなく、あの女がや
┃ったのは、あまり学のない男にとっても明白だった。
5600 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:50:12 ID:y9v7d7QQ


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                         !//////////////ヽ  ヽ  \:l   l- ´  `Y
                             V///////////////ヽ \  l!   |     ',
                           \///////////////\ ヽ l   l     ヽ
                              ` <//////////////>、 }!   !` ー― 1
                                  ̄`  <////////V   ` ー― ´
                                        ` ー- ´


┏━━━━━━━━━━┓
  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃そこまで考えてから、取り敢えず男は宿に帰ることにした。
┃腹が減ってしょうがないし、汗と埃で汚れて酷く不快でシャワーも浴びたかった。、この体は確かに問題だ。けれど、こ
┃こにいつまでも居たとしても何も進まない。
┃不自然なまでに自分の境遇を男は受け入れていた。しかし、それには、気づかない。気づくのはもっと先のこと。

┃そこから、一歩踏み出したところで、男はある問題点に気づいた。
┃どうやって、ここから宿に帰ろうか。いや、帰るのは目立つのを我慢すればいいだけの話だし、何かで体を隠せばいい。
┃しかし、どうやって宿で自分だと証明するのか。顔はこの有り様だ。
5601 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:55:24 ID:6Hn8X.oM
覚悟完了しないとグローイングフォームからは抜け出せんからな……
5602 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:57:28 ID:y9v7d7QQ


                                  (⌒ 、    .. . ... :. .:.:.:.: .: .... ..:.:.:.:..       .:.:.:.. ..  .. .... .:.:.:...
                                (     ヽ⌒ヽ 、            /   / .. .:.:.:..: .:.:.:.. ....:.:...
                               (             ) ... :. .:.:.:.: .: ..   ___┐     /     /ヽ
                                         `ヽ         /  |´            , へ
                                 , ⌒ヽ . .. :. .:.:.:.: .: .... .:.:.:. . |___/    / . ... ..   |   |  .. .... .. .:.:.:.
                                (    '               /       ./       ヽノ
                                 ゝ     `ヽ          / .... .:.:.:.:.:... / .:.:.:..:.:. ..   | . ......  .. .
                               (⌒         ... .... . /... :. .:.:. ..     /         |
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                                        :.:.:..: /           / . .....:.:.:.:.:.:.:.. ...  |     . .. ...:.:.
                                     :.:.:.. ..:.:.:.:.:.:... ......  .. .... ..                 i
                                        /       (⌒ 、   .. .... ..  .:.:.:..: .:.:...  , ⌒ヽ . :. .:.:...
                                           :.:.:..: .:.. ... (     ヽ⌒ヽ 、         (      Y⌒ ヽ





                        あの女絶対に、絶対に許さねえーー!!






┏━━━━━━━━━━┓
  システムメッセージ
┣━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃男は、暫く路地で頭を抱え込んだ後、澄み渡った青空の下で怒りの叫びを上げた。
┃叫びは路地に反響して、そのまま、空高く響き渡っていく。
┃彼の声と心情とは裏腹に、その日のカンモンの空はどこまでも青く、雲一つ無い快晴だった。
5603 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 14:58:39 ID:y9v7d7QQ
これで投下分は終了です
いやー緊張しました
5604 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:59:03 ID:z84afZQU
乙でしたー
人間の姿には戻れないのかwwwww
5605 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 14:59:11 ID:6Hn8X.oM
乙でした!
まさかの仮面ライダーである
5606 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 15:00:28 ID:rqS1PWcY
乙です
カンモンがますます魔都にw
5607 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 15:01:16 ID:y9v7d7QQ
最初はもうちょっと平和な話にしようと思ったんですが…気づけばこの有り様で…俺は悪くねえ!
5608 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 15:03:25 ID:6Hn8X.oM
既にカンモンは魔境だからヘーキヘーキ
5609 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 15:11:46 ID:7f7mULCQ
こいつは護る者になるのかなぁ? 
壊す者と護る物ー
5610 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 15:11:51 ID:OdUl1weY
カンモンの魔都化が激しいなw
5611 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 15:37:55 ID:PnCFVGXc
カンモンがどんどん魔界都市にww
5615 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 16:57:01 ID:fMsU4Eu.
カンモンこえー
外見全く一致しないからスカの身分証もだめだろうし、仮に遺伝子検査とかしてもそのレベルで変わってる可能性あるからなぁ
パスワード式の何かを持ってれば証明できなくはないだろうけど四級がんなもんもってるかっつーのと見るからにミューだからESPかなんかで抜き出したんじゃないかって思われそうだしな
5616 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 17:16:21 ID:u14wYzgg
もう新しい名前で登録しなおすしかないんじゃ……(そして成長やらなんやらで色とかがまた変化する)
5617 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 17:31:29 ID:REwlAfOY
ダイジョブダイジョブ、毎回装備変えてるでっかい棺桶持った根暗ファジーもいるし
ちょっと色が変わったくらいなんとも言われんさ!
5619 : ◆QyQVxU6c3Q [sage] 2015/04/21(火) 19:06:05 ID:y9v7d7QQ
なんか勘違いされてる気がするので一応補足の方を。
この主人公のチームが壊滅したのは東京の方での出来事です。
ちょっと書き方が悪かったですね…。
5620 : 名無しの工員さん [sage] 2015/04/21(火) 19:10:09 ID:mIhM7Ekg
つまり推定ダクバな姉さんはワザワザ東京から西領カンモンまでクウガを…
恐ろしい執念である

乙ー
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